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まにまに音楽生活

よくある音楽、本、生活などについてのブログです。

Syrup16g再結成によせて

昨年3月の五十嵐隆の”生還”ライブが、実質的にバンドの再結成だったことから、予感はだいぶ前からあったといえますが、先日、Syrup16gの再結成が発表されました。

 

これを受け、”Syrup16g復活の報を聞いてファンはシンプルに喜んだのだろうか?”
というのが、少しばかり気になる今日この頃です。

 

The Smithsのファンは本当に復活を望んでいるのだろうか?
ということに関して、当のモリッシーは最近のインタビューで面白いことを言っています。

 

「僕はスミスの再結成を望んでいるような人物を、ただの一人も知らないんだよ」

 

と、スミスの復活を渇望している人間はうなるほどいますので、これは全く間違っているのですが、ある意味では本当のことだとも思います。ファンは再結成を望んでいますが、一方で決して再結成してほしくないと思っているのではないか。心の底から。

 

Syrup16gの熱心なファンであった(と言っていいと思います)僕にとって、今回の再結成はつまりそのようなものでした。もちろんシロップはスミスではないのですが、少なからぬ他のファンにとってもそのような思いがあるのではないか。

 

ラストアルバムとなった2008年のセルフタイトルは、ただただ”終わらせるためだけ”に作られたような代物でした。曲はそれなりに粒ぞろいですが、色々な意味で強烈にあてられるため、ほとんど聴くことはありません。

 

国内屈指のソングライターである五十嵐隆が、あのアルバムを作ってしまった後で、何をどのように描くか。再結成「してしまう」のであれば、その点に強烈に興味があります。(アナウンスされているアルバムタイトルは『Hurt』。ちょっと嫌な予感がしなくもないですね。)

 

「(I'm Not)By You」。「きこえるかい」。
何かが終わってしまった後で、それでも物語が続く。続いてしまう。


そんな静かな、けれど消すことのできない思いが溢れる、後日談のような曲の中に、Syrup16gの傑作はあります。
不在の中でふと聴きたくなるのは彼のそんな曲だったりしたわけで、何かそのようなものを期待したいと思いますし、あるいはそれを強烈に裏切ってほしいと思います。